【確定申告前にチェック!】収入に計上しないコロナ関連給付金 |ブログ|畑山税理士事務所

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【確定申告前にチェック!】収入に計上しないコロナ関連給付金

 

昨日(1月28日)、令和2年度補正予算(第3号)が成立しました。

この補正予算(第3号)の追加歳出合計は約19兆円となっており、そのうち新型コロナウイルス感染防止策として約4.4兆、ポストコロナに向けた経済構造の転換・好循環の実現として約11.6兆円が計上されています。

昨年も新型コロナウイルス感染症予防として、4月末に令和2年度補正予算(第1号)、6月中旬に令和2年度補正予算(第2号)が成立し、持続化給付金や家賃支援給付金などの支援が行われてきました。

今回の補正予算(第3号)で実施される施策については、詳細が決定し次第、このブログでも取り上げていきたいと思っています。

 

 

※大阪の定番。自宅でたこ焼きをしました。

 

本日は、令和2年度補正予算(第1号と第2号)において、新型コロナウイルス感染症の影響に関連して、国や地方公共団体等から支給された給付金等のうち、「非課税とされる収入」について説明します。

 

非課税とされる収入

 

「非課税とされる収入」は、税金がかからない収入になりますので、確定申告書には一切記載しなくていい収入になります。

特別定額給付金

昨年(令和2年)、令和2年4月17日時点で住民登録していた個人を対象に、一人当たり10万円給付されました。「オンラインで申請したほうが早い?」「全然振り込まれてこないけど「希望しない」にチェックしてしまったかもしれん!」等で話題になりました。

この特別定額給付金は、法律で非課税とされていますので、所得税の計算上、収入に計上する必要はありません

 

新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金

新型コロナウイルス感染症影響により、休業させられた中小企業の労働者のうち休業中に賃金(休業手当)を受けることができなかった方に対して、当該労働者の申請により、労働者に直接支給された支援金・給付金で、休業前賃金の8割(日額上限11,000円)が休業実績に応じて支給されています。

会社より支給されていた給料は給与所得で課税となりますが、この新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金は国から直接労働者に振り込まれるものであり、法律により非課税とされていますので、収入計上する必要はありません。

会社から支給される休業手当は、あくまでも賃金になりますので、所得税の給与収入となりますのでご注意ください。

 

新型コロナウイルス感染症対応従事者への慰労金

医療機関や介護機関に勤務する職員に対して、相当程度心身に負担がかかる状況の中、強い使命感を持って業務に従事しているとして支給された慰労金で、医療機関等の申請により、「感染者・濃厚接触者に訪問対応した職員」は20万円、「非感染者対応職員」は5万円支給されました。

こちらの慰労金についても非課税とされていますので、特に確定申告を行う必要はありません。

 

子育て世帯への臨時特別給付金

令和2年4月分について児童手当(特例給付を除く)の受給を受けている方を対象として、お子様1人当たり1万円が支給されました。この子育て世帯への臨時特別給付金についても法律により非課税とされております。

 

学生支援緊急給付金

新型コロナウイルス感染症拡大による影響で、世帯収入・アルバイト収入の大幅な減少により、大学等での修学の継続が困難になっている学生等に支給された給付金です。

家庭から自立してアルバイト等により学費を賄っていることや、新型コロナウイルス拡大の影響でその収入が減少していること、既存の新制度を活用しているなどの要件を満たした学生に20万円又は10万円が支給されました。

の給付金については、「学資として支給される金品」に該当し、確定申告において収入に計上する必要はありません。

 

ひとり親世帯臨時特別給付金

子育てと仕事を一人で担う低所得のひとり親世帯については、子育てに対する負担の増加や収入の減少などにより、特に大きな困難が心身等に生じていることを踏まえ、臨時特別給付金(基本給付1世帯当たり5万円など)が支給されています。

この一人親世帯臨時特別給付金についても、確定申告においては収入に計上する必要はありません。

 

まとめ

今回は、新型コロナウイルス感染症の影響に関連して、国等から支給された主な助成金のうち非課税となるものについて、説明しました。

非課税となる収入を誤って事業収入や給与収入に計上して確定申告した場合でも、税務署では記載した収入金額に非課税の収入が計上されていることが明示されていない限り、一見して誤って非課税の収入が計上されているとは分かりませんので、そのままスルーされてしまう可能性があります

そうなってしまった場合、支払わなくてもいい税金を支払いことになってしまい、ご自身が損をしてしまうことから、日頃から税金の対象とならない収入はきっちり確認しておくことをお勧めします。

来週は、非課税とは逆に、収入計上しなければならない(課税となる)給付金(持続化給付金や雇用調整助成金)等について、ブログで取り上げさせていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。

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